◎コソボは2008年にセルビアからの独立を宣言。西側諸国の大半はこれを承認したが、セルビアやその同盟国であるロシアと中国は認めていない。
2021年10月2日/コソボとセルビアの国境付近をパトロールするNATOの平和維持部隊(Getty Images/AFP通信)

コソボの裁判所は27日、KFOR(NATO平和維持部隊)襲撃事件を主導したセルビア人2人に懲役6カ月の実刑判決を言い渡した。

2人は1年前、コソボ北部の自治体でパトロール任務に当たっていたKFORの小隊を攻撃した。負傷者はおらず、2人は現場から逃走するも、数カ月後に逮捕された。

地元メディアによると、裁判所は2人のうち1人の勾留期間を考慮し、釈放を命じた。もう1人も罰金6000ユーロを支払えば服役を免れることができる。

コソボは2008年にセルビアからの独立を宣言。西側諸国の大半はこれを承認したが、セルビアやその同盟国であるロシアと中国は認めていない。

コソボ紛争(1998~99年)の死者数は1万3千人と推定されている。セルビア軍によるアルバニア系住民の虐殺は国際的な批判を引き起こし、NATOが紛争を終わらせるためにセルビアを空爆した。

コソボ北部で昨年5月に発生したセルビア系少数民族が主導する暴動ではKFORの隊員少なくとも93人が負傷した。

昨年9月にはセルビア国境付近で覆面を付けた30人ほどの集団が警察のパトロール隊に発砲、銃撃戦になり、警察官1人と武装集団3人が死亡した。

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