◎事件はヨルダン川西岸のパレスチナ人居住区フワラの洗車場で19日に発生。容疑者は徒歩で親子に近づき、発砲した。
2023年8月19日/ヨルダン川西岸地区の国境付近、イスラエル軍の兵士(Getty Images/EPA通信)

ヨルダン川西岸地区でイスラエル人の親子が何者かに射殺された。イスラエル当局が20日、明らかにした。

それによると、事件はヨルダン川西岸のパレスチナ人居住区フワラの洗車場で19日に発生。容疑者は徒歩で親子に近づき、発砲したという。

イスラエル当局は声明で、南部アシュドッド出身の60歳と29歳の親子が死亡したと明らかにした。

イスラエルのメディアによると、2人は車を修理するためにヨルダン川西岸に入り、フワラで数時間を過ごしたという。

容疑者は2人を銃撃する前に、ユダヤ人であるかどうかを確認するため、2人に話しかけたと伝えられている。

イスラエル当局は容疑者が捨てたとみられる凶器を洗車場近くの野原で発見。容疑者を追跡している。

イスラエル軍も現場周辺の道路に規制線を張り、容疑者を探している。

ガザ地区を実行支配するイスラム過激派組織ハマスとイスラム聖戦は20日、この銃撃事件を称賛した。

フワラは長い間、ヨルダン川西岸の火種となってきた。ここにはパレスチナ人とユダヤ人入植者の居住区がある。

以前はユダヤ人がフワラで買い物をしたりすることも珍しくなかった。しかし、この1年で暴力が急増し、フワラに入るユダヤ人は大きく減少したようだ。

フワラでは今年、ユダヤ人入植者やイスラエル兵を狙った銃撃事件が何度か起きている。

ヨルダン川西岸と東エルサレムで今年イスラエル軍に殺害されたパレスチナ人は180人近くに達した。パレスチナ人の攻撃で今年死亡したイスラエル市民は30人となっている。

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