◎トルコ赤新月社は2月6日の地震発生から数日後、地元の慈善団体Ahbapにテント2050張りを4600万トルコ・リラ(約3億3200万円)で販売した。
トルコ赤新月社の職員(Getty Images)

トルコ赤新月社のトップが12日、辞任した。

国営アナトリア通信によると、キニク(Kerem Kinik)氏は12日に退任したという。この報道後、赤新月社は臨時総会を開くと発表した。

赤新月社は2月のトルコ・シリア地震で荒廃した地域に直接テントを送るのではなく、慈善団体にテントを販売したとして批判を浴びていた。

総選挙に備えるエルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領はこの問題への言及を避けてきたが、11日の選挙活動中に初めて、公の場でキニク氏を批判した。

エルドアン氏は演説で「私はこの問題に深い悲しみを覚えた」と語った。「赤新月社はテント販売業者ではありません。トップは誤りを正すべきです...」

赤新月社は2月6日の地震発生から数日後、地元の慈善団体Ahbapにテント2050張りを4600万トルコ・リラ(約3億3200万円)で販売した。

この時、子供を含む多くの被災者が屋外で寒さと空腹に耐えていた。

Ahbapは一般から集めた資金でテントを購入し、被災地に提供した。

キニク氏はテントを生産する赤新月社の子会社がそれをAhbapに原価で供給したと認めたうえで、不正行為には当たらないと述べていた。

野党はキニク氏に辞任を求めていたが、エルドアン氏は赤新月社を批判する人々とそれを政治利用する野党を「恥知らず」と非難していた。

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