◎昨年11月13日にイスタンブールのイスティクラル通りで発生した爆破テロでは子供2人を含む6人が死亡。80人以上が負傷した。
2022年11月13日/トルコ、イスタンブール、爆破テロが発生したイスティクラル通り(Ismail Coskun/IHA/AP通信)

トルコ国営アナトリア通信は24日、同国の情報機関が昨年11月のイスタンブール爆破テロの首謀者とみられる男をシリア北部で殺害したと報じた。

報道によると、情報機関は22日、シリア北部でハリル・メンシ(Halil Menci)と名乗る男を無力化したという。

イギリスのNGO「シリア人権監視団」は24日、トルコ当局がシリア北部の町をドローンで空爆し、民間人1人が死亡、クルド警察の現場指揮官が負傷したと報告した。

攻撃は中心部の町と郊外の集落を結ぶ道路で確認された。

シリア人権監視団は声明の中で、「死亡した民間人はトルコにクルド人を密入国させることで知られていた」と述べている。

しかし、クルド警察によると、ハリル・メンシと名乗る男はテロの実行犯とされるシリア人女性をイスタンブールに送り届けたというトルコ当局の主張を否定していたという。

昨年11月13日にイスタンブールのイスティクラル通りで発生した爆破テロでは子供2人を含む6人が死亡。80人以上が負傷した。

トルコ政府はこの攻撃に反政府武装組織「クルド労働者党(PKK)」やシリアで活動するその他のクルド人武装勢力が関与していると指摘。PKKは関与を否定している。

トルコ警察は爆弾を通りに置いたとされるシリア人女性を含む17人を逮捕・勾留している。

オスマン帝国時代から続くトルコ人とクルド人の紛争は1980年代に本格化し、数万人が死亡したと考えられている。EUと米国もPKKをテロ組織に指定している。

トルコは2016年以降、シリア北部のクルド人民兵を標的とした大規模軍事作戦を3回実施。シリア北部の国境沿いの大部分を支配している。

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