◎トルコ中央銀行は先月、3カ月連続となる利下げに踏み切った。
トルコ、イスタンブールの市場(Getty Images)

トルコ当局は3日、先月の消費者物価指数(CPI)が前年同月から85.51%上昇したと報告した。

政府の統計協会によると、10月のCPIは前年同月比で85.51%増となり、24年ぶりの高水準となった。前月のCPIは83.45%。

専門家はトルコのインフレ率について、公式発表よりはるかに高いという見解を示している。独立系グループは同日、CPIを185%増と報告した。

エコノミストはロシアのウクライナ侵攻がインフレを煽る中、エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領の「信念」が危機に拍車をかけていると考えている。

エルドアン氏は「利下げ=インフレの解毒剤」という考えを固持しているが、世界の中央銀行は「利上げがインフレを緩和する」という経済界の常識に従い、利上げに踏み切っている。

トルコ中央銀行は先月、3カ月連続となる利下げに踏み切った。(1.5%引き下げて10.5%)

エルドアン氏は金利を一桁にすべきと提案している。

これとは対照的に、世界中の中央銀行が頑固なインフレと戦うために金利を引き上げている。

来年の大統領選で再選を目指すエルドアン氏は2日、自身の経済政策を擁護し、成長、投資、雇用、輸出を優先する自身のモデルが実を結び、他国も見習うようになることを期待すると述べた。

またエルドアン氏は、「世界が過去60~70年で最悪のインフレに苦しむ中、我が国の経済の歯車は回っている」と主張した。「国連から多くの経済学者まで、多くの機関、個人、組織が、我々が確立したインフレと金利の因果関係に同意しています」

「年が明けたら、世界は......金利を下げるだろう」

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