◎いずれの事故でも、別の交通事故の対応に当たっていた救急隊員が死亡している。
トルコ警察は21日、前日に発生した2件の交通事故について、少なくとも35人が死亡、数十人が重軽傷を負ったと発表した。
いずれの事故でも、別の交通事故の対応に当たっていた救急隊員が死亡している。
1件目の事故は南東部ガジアンテプ県郊外の高速道路で発生。消防士3人、救急隊員2人、ジャーナリスト2人、バスの乗客8人の死亡が確認された。
この事故では運転操作を誤り高速道路から路肩に滑り落ちた車両を救助する作業が進んでいるところにバスが突っ込んだ。ジャーナリスト2人は事故を偶然目撃し、支援に当たっていたとみられる。
バスは救急車の後部に突っ込み、その他の車を巻き込みながら横転した。警察によると、22人が医療機関に搬送されたという。
2件目の事故は20日遅くにマルディン県デリクの市街地で発生した。
警察によると、救急隊らが市内のガソリンスタンド近くで発生したトラックと乗車2台の事故対応に当たっていたところ、別のトラックが突っ込みパトカーや救急車を吹き飛ばしたという。
この事故では救急隊員と警察官を含む少なくとも20人が死亡、26人が負傷したと報じられている。
警察は21日の声明で運転手2人を拘束したと発表。身元は明らかにしていない。バス運転手の安否は明らかにされていなかったが、無事だったとみられる。
地元メディアによると、トルコ警察は交通事故の記録をすべて公開しておらず、データも乏しい。政府の統計によると、昨年交通事故で死亡した人は推定5300人。