◎報道によると、少なくとも49人が炭鉱内に閉じ込められたとみられる。
2022年10月14日/トルコ、北部バルティン県、爆発事故が発生した炭鉱に向かうレスキュー隊(Nilay Meryem Comlek/ロイター通信)

トルコ政府は14日、北部バルティン県の炭鉱で爆発が発生し、少なくとも22人が死亡、炭鉱内に数十人が閉じ込められたと発表した。

現場はバルティン県の黒海に面する町アマスラにある国営炭鉱内。政府報道官によると、爆発は14日の現地時間15時15分頃、炭鉱入り口から約300m下で発生したという。

一部メディアは自治体当局者の話を引用し、「可燃性ガスが爆発を引き起こした可能性が高い」と報じている。

自治体と救助活動を調整するために現地入りしたソイル(Suleyman Soylu)内相は記者団に、「爆発時、110人が炭鉱内にいたと報告を受けている」と説明した。

報道によると、少なくとも49人が炭鉱内に閉じ込められたとみられる。

ソイル氏は爆発後に数人が救助されたと述べたが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。

保健省はツイッターに、「これまでに22人の死亡を確認した」と投稿している。同省も救助された人の数は明らかにせず、少なくとも8人が重体と報告した。

首相府災害危機管理組織(AFAD)は14日、近隣自治体の救助隊も現地に派遣すると発表した。

エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領もツイッターに声明を投稿。予定をすべてキャンセルし、15日に現地入りするとした。

エルドアン氏はツイートの中で、「これ以上犠牲者が増えないことを望んでいる」と述べ、政府のリソースを救助作業に集中させると約束した。

国営アナトリア通信はバルティン県知事の声明を引用し、「少なくとも44人が炭鉱入り口から約300m下の地点に、さらに5人が約350mの地点に閉じ込められている」と報じている。

炭鉱周辺には職員の家族とみられる人々が集まり、救助隊の活動を見守った。

一部メディアは鉱山労組の声明を引用し、「メタンガスが爆発を引き起こしたとみられる」と報じたが、政府関係者は「結論を出すのは時期尚早」と指摘し、徹底調査を約束した。

アナトリア通信によると、トルコの炭鉱でこの規模の事故が発生したのは約8年ぶり。西部の町の炭鉱内で2014年に発生した火災では301人が死亡している。

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