▽オスマン帝国時代から続くトルコ人とクルド人の紛争は1984年に本格化し、数万人が死亡したと考えられている。その最前線にいるのがPKKである。
とイラクのスダニ首相(AP通信).jpg)
トルコ政府は13日、イラク北部に拠点を置く「クルド労働者党(PKK)」が解散と武装解除を宣言したことについて、「注意深く監視する」と表明した。
大統領府の報道官は記者会見で、「エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領はその決定を歓迎しているが、すぐにテロ指定を解除するつもりはなく、PKKが宣言通りに解散し、武器を置くかどうかを綿密に監視することになる」と語った。
PKKは12日、トルコ政府との新たな和平構想の一環として、解散および武装解除を宣言した。
PKKは5月5日から7日までイラク北部の2カ所で党大会を開催。この大会で解散と武装解除が決まった。
オスマン帝国時代から続くトルコ人とクルド人の紛争は1984年に本格化し、数万人が死亡したと考えられている。その最前線にいるのがPKKである。
PKKの創設メンバーであるアブドラ・オカラン(Abdullah Ocalan)受刑者は2月末、武装解除と組織の解散を求める声明を出した。それから2日後、PKK指導部は一方的に停戦を宣言した。
PKKは停戦発表後、トルコ政府に対し、和平交渉のための法的枠組みを構築することなどを要請した。
トルコ、米国、EUなどがPKKをテロ組織に指定している。
オカラン氏は当時の声明で、武装闘争よりも交渉を通じてクルド人の権利を確保する必要性を強調していた。
PKKとのこれまでの和平交渉は、直近では2015年に破綻している。報道官は過去の失敗を踏まえ、現在のイニシアチブを維持し、いかなる混乱も防ぐ決意を表明した。