◎中銀は金利を現行の8.5%から6.5%引き上げ、15%にするとしている。
トルコ中央銀行が22日、主要政策金利を引き上げると発表した。
投資家はこの決定を「良いシグナル」とし、エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領の方針が見直されたことを歓迎している。
中銀は金利を現行の8.5%から6.5%引き上げ、15%にするとしている。これは2021年3月以来の水準だが、市場の予想は下回った。
エルドアン氏は今月、中銀総裁と財務相を刷新。それ以来初となる注目の政策会合が23日に行われたのである。
今回の利上げは「利下げ=インフレの解毒剤」というエルドアン氏の信念が覆されたことを意味する。他国の中銀は「利上げ=インフレの解毒剤」という経済界の常識に基づき、利上げに踏み切っている。
イングランド銀行(中銀)を含む欧州の複数の中銀が22日、利上げを発表した。
高い借入コストを「敵」と呼ぶエルドアン氏は今週、中銀と新財務相の政策を受け入れると表明したが、自身の考えは変わっていないと強調した。
そのため、中銀が独立して行動できるかどうかが疑問視されていた。
中銀の金融政策委員会は声明で、「ディスインフレ路線をできるだけ早く確立するための金融引き締めプロセスを開始する」と述べている。
「金融引き締めはインフレの見通しが大幅に改善されるまで、時宜を得た段階的な方法で、必要な限り行われます...」
中銀は昨年、エルドアン氏の圧力を受け、85%という目を覆いたくなるような消費者物価指数(CPI)を記録したにもかかわらず、金利を19%から今年初めには8.5%まで引き下げた。
先月のCPIは前年同月比で39.5%まで低下したが、民間の調査団体は100%超と試算している。