◎これにより、同行の金利は40%に達した。
トルコ、イスタンブール(Getty Images)

トルコ中央銀行は23日、主要政策金利を5%引き上げた。同行の利上げは6回連続。

これにより、同行の金利は40%に達した。

中銀の金融政策委員会は声明で、「金融引き締めプロセスはまもなく終了する」と述べ、次回会合では金利を据え置くと示唆した。

同国の先月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で61.36%増。人口の大多数を占める低中所得者層は目を覆いたくなるようなインフレに悩まされている。

中銀の金融政策委員会は次のように述べている。「現在の金融引き締め水準はディスインフレ路線を確立するために必要な水準にかなり近づいている。従って、金融引き締めペースは減速し、まもなく終了するだろう」

エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は高い借入コスト(高金利)を「敵」と呼び、「インフレを撃破するためには金利を引き下げなければならない」と長年主張。利下げ政策に抵抗する中銀総裁を解任してきた。

他国の中銀は「利上げ=インフレの解毒剤」という経済界の常識に基づき、利上げに踏み切っている。トルコの金融アナリストはエルドアン氏の「異例の手法」を「とんでもない暴挙」と呼んできた。

しかし、今年6月に就任した中銀総裁はエルドアン氏の手法を否定し、利上げを強行。エルドアン氏もこれを受け入れた。

イスタンブールに拠点を置くシンクタンクは同国のインフレ率を100%超と試算している。

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