◎この集会は「家族の集い」と名付けられ、敬虔なイスラム教徒が参加した。
2022年9月18日/トルコ、イスタンブールで行われた反LGBTQデモ(Khalil Hamra/AP通信)

トルコの最大都市イスタンブールで18日、反LGBTQ+(性的少数者)集会が開催され、数千人が参加した。

この集会は「家族の集い」と名付けられ、敬虔なイスラム教徒が参加したと伝えられている。

主催団体はネットフリックス(Netflix)、ソーシャルメディア、英術、スポーツなどでLGBTQ+に関連する情報の発信を禁じる法律を成立させるよう議会に求めている。主催団体は15万人以上の署名を集めたとしている。

首都アンカラから駆け付けたという女性は、「変態から未来を救うために参加した」と語った。「トルコの家族、子供たちを汚物から守らなければなりません...」

あるデモ隊は「ゲイの侵攻を許すな」「LGBTは国家の敵」と書かれた横断幕を掲げていた。

トルコ政府は2015年以来、LGBTQ+の集会を許可していない。

主催団体は集会に先立ち、国内で過去に行われたプライドパレードの画像を加工した動画を拡散。政府のメディア監視機関もこの動画を紹介し、公共の告知板に掲載した。

この動画と集会はLGBTQ+協会やその他の権利団体から反発を招いた。

イスタンブール・プライドは政府に集会を禁じるよう訴え、動画を公共のホームページから削除するよう求めている。動画は偏見と憎悪に満ちている。

LGBTQ+の権利保護を推進する人権擁護団体ILGAヨーロッパは「集会と動画が暴力を煽っている」とツイートし、懸念を表明した。

またILGAは「トルコの憲法は全国民を憎悪と暴力から守ると保障している」と指摘し、エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領に行動を求めた。

国際人権団体アムネスティ・インターナショナルのトルコ事務所は、公共部門がこの動画を拡散したことに深刻な懸念を表明し、「エルドアン政権は平等と非差別の原則に反している」と非難した。

エルドアン氏を含むトルコ政府高官はLGBTQ+を伝統的な家族の価値観を傷つける「変質者」と呼んでいる。

2022年9月18日/トルコ、イスタンブールで行われた反LGBTQデモ(Khalil Hamra/AP通信)
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