◎これは中部ホムス県の陸軍士官学校に対する5日のドローン空爆の報復と考えられている。
シリア、首都ダマスカス近郊(Getty Images)

シリアのアサド政権が北西部の反体制派が支配する地域を砲撃し、少なくとも7人が死亡、10人が負傷した。同国で活動する救助ボランティア団体「ホワイト・ヘルメット(シリア民間防衛隊)」が7日、明らかにした。

それによると、シリア軍はイドリブ県の反体制派が支配する町や集落を砲撃したという。

これは中部ホムス県の陸軍士官学校に対する5日のドローン空爆の報復と考えられている。この空爆では子供5人と女性31人を含む89人が死亡、277人が負傷した。犯行声明は出ていない。

アサド政権の報道官は声明で、「我が軍は既知の国際勢力に支援された反乱軍がこのドローン攻撃を行ったと非難し、これらのテロ組織が存在するところには、完全な力と断固とした態度で対応する」と述べている。

12年以上にわたる内戦の後、イドリブ県は反政府勢力の最後の主要拠点となっている。

一部の活動家はアルカイダ系組織のひとつであるイスラム聖戦主義同盟ハヤト・タハリール・アルシャムが5日のドローン空爆に関与したと主張している。

イギリスのNGOシリア人権監視団も7日、アサド政権がイドリブ県の複数の町を砲撃したと報告。それによると、ロシア軍機が少なくとも4回、ミサイルを撃ち込んだという。

国営シリア・アラブ通信(SANA)は7日、反政府勢力がイドリブ県とその周辺地域を砲撃し、民間人少なくとも3人が負傷したと報じた。

アサド政権とロシア軍はホムスのドローン空爆以来、イドリブ県への攻撃を強化している。

イドリブ県の地元当局は政府の厳しい報復を恐れ、市内の学校に閉鎖を命じた。

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