▽シャラア氏率いるタハリール・アルシャーム機構(HTS)がアサド政権を打倒して以来、シリアとレバノンの国境地帯では小規模な戦闘が続いている。
とレバノンのサラム首相(ロイター通信).jpg)
レバノンのサラム(Nawaf Salam)首相が14日、シリアの首都ダマスカスを訪問し、暫定政府を率いるシャラア(Ahmed al-Sharaa、通称ジャウラニ)大統領と会談した。
シャラア氏は声明で、「サラム首相と陸海の国境画定と治安対策について話し合った」と明らかにした。
またシャラア氏はこの首脳会談について、「相互尊重と信頼の回復を基礎とした両国の関係改善を示すものである」とした。
レバノンの親イラン組織ヒズボラとシリアのアサド(Bashar Assad)前大統領は同盟関係にある。ヒズボラは10年以上に渡る内戦、イスラム過激派との戦いを支援してきた。
シャラア氏率いるタハリール・アルシャーム機構(HTS)がアサド政権を打倒して以来、シリアとレバノンの国境地帯では小規模な戦闘が続いている。
最新の衝突は先月発生。シリア軍がレバノン北東部で武装グループと銃撃戦を行った。シリア当局はヒズボラがシリア領内に侵入し、軍メンバー3人を誘拐・殺害したと非難している。
ヒズボラは関与も否定。ロイター通信はレバノンの治安筋の話しとして、3人のシリア軍兵士が最初にレバノン領内に侵入し、地元民兵の攻撃を受け殺害されたと伝えているが、真偽は不明である。
シリア内戦の犠牲者は50万~60万人と推定されている。被害の全容は明らかになっておらず、調査が進む目途も立っていない。この期間中、数百万人のシリア人がレバノンに逃げ込んだ。
レバノン政府によると、1975~90年までのレバノン内戦中にシリアに避難した避難民のうち、700人以上が現在もシリアの刑務所に収容されているという。