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▽シャラア氏は最初の訪問国サウジアラビアからトルコに移動。シリアの経済回復とトルコが安全保障上の脅威と考えている同国北部のクルド人勢力の存在に焦点を当てた。
2025年2月4日/トルコ、首都アンカラ、エルドアン大統領(右)とシリアのシャラア暫定大統領(Getty Images/AFP通信)

シリアのシャラア(Ahmed al-Sharaa、通称ジャウラニ)暫定大統領が4日、トルコの首都アンカラでエルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領と会談した。

シャラア氏は最初の訪問国サウジアラビアからトルコに移動。シリアの経済回復とトルコが安全保障上の脅威と考えている同国北部のクルド人勢力の存在に焦点を当てた。

地元メディアによると、エルドアン氏は大統領府の入り口でシャラア氏を出迎えたという。

シャラア氏の海外訪問はアサド政権の崩壊以来初。シャラア氏は先週、大統領に就任した。

シャラア氏はアサド政権を打倒したタハリール・アルシャーム機構(HTS)の最高指導者であり、かつて国際テロ組織アルカイダに所属していたが、現在はアルカイダとのつながりを否定している。

米国は最近までシャラア氏に1000万ドルの懸賞金をかけていたが、先月、米国の代表団がダマスカスを訪れ、面会した後、これを取りやめた。

エルドアン氏は会談前、記者団に対し、「経済復興、安全保障と安定に向けたステップに焦点を当てることになる」と語った。

トルコは13年にわたる内戦の間、アサド政権に反対するグループの強力な支援者となり、暫定政権を積極的に支援すると考えられている。

米政府の支援を受けるクルド人自治区の民兵組織「シリア民主軍(SDF)」は昨年末、シリア北部のトルコ国境付近の領土を奪還するため、トルコ政府が支援する「シリア国民軍(SNA)」に対する反攻を開始した。

SDFは米の支援を受け、シリアにおけるISISとの戦いで主導的な役割を果たしてきた。その先頭に立つのは「クルド人民防衛部隊(YPG)」で、トルコ政府はこれをテロ組織に指定している「クルド労働者党(PKK)」の同盟組織とみなしている。

トルコ政府は10年以上前から米政府にクルド派への支援を打ち切るよう求めてきた。

しかし、YPGは現在、シリア北東部で数千人のISIS捕虜を監視、警護している。

トルコはシリア内戦勃発後、最も多くのシリア難民を受け入れ、22年のピーク時には380万人を超えた。

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