◎地元メディアは極右の支持を集める民族主義者のオアン氏がキングメーカーになると報じている。
トルコ大統領選に立候補したオアン（Sinan Ogan）候補が22日、今月28日に予定されている大統領選決選投票でエルドアン（Recep Tayyip Erdogan）大統領を支持すると表明した。
14日に投開票された大統領選第1Rの投票率は87％。得票率はエルドアン氏が49.24％、野党統一候補のクルチダルオール（Kemal Kilicdaroglu）党首が45.07％、オアン氏が5.28％だった。
地元メディアは極右の支持を集める民族主義者のオアン氏がキングメーカーになると報じている。
エルドアン氏は第1Rで勝利に必要な50％を確保できなかったものの、オアン氏の支持を取り付けたことで勝利に一歩前進したようだ。
オアン氏は公式ホームページとSNSに声明を投稿。「私は与党連立政権を率いるエルドアン大統領を支持すると宣言する」と表明した。
またオアン氏は「この決定が国と国民にとっても正しい決断になると確信している」と述べた。
エルドアン氏の与党・公正発展党（AKP）率いる連立政権は議会選（定数600）で過半数を維持した。
地元メディアは「オアン氏を支持する右派勢力はエルドアン氏の支持に回る可能性が高く、再選の可能性が高まった」と伝えている。
オアン氏はエルドアン氏を支持する理由について、「与党が議会の多数派を維持したため」と説明した。「クルチダルオール氏の野党連合は有権者の支持を得られず、私を納得させる将来の展望を示しませんでした...」
エルドアン氏とオアン氏は今週、イスタンブールのAKP事務所でサプライズ会談していた。
オアン氏はエルドアン氏を支持すると述べる一方、政策は支持していないと強調した。
地元メディアによると、オアン氏の支持団体は声明で、「中道左派のクルチダルオール候補の政策は論外であり、エルドアン氏がトルコ国家の強靭化などを約束すれば、再選を支持する」と伝えている。
オアン氏の支持者が全員エルドアン氏に流れるかどうかは定かではない。クルチダルオール氏に投票する人もいるだろうし、棄権する人もでるだろう。
