シリア南部でドルーズ派と遊牧民が衝突、死者も
ドルーズ派はイスラム教シーア派の分派のひとつ。世界の約100万人のドルーズ派の半数以上がシリアに住んでいる。
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シリア南部スワイダのドルーズ派が多数派を占める地区で戦闘が勃発し、複数人が死亡した。地元当局が13日、明らかにした。
それによると、アラブ遊牧民ベドウィンと地元の治安部隊が衝突し、銃撃戦になったという。
イギリスのNGOシリア人権監視団は声明で、この衝突により少なくとも8人が死亡し、そのうち6人がドルーズ、2人がベドウィンであったと明らかにした。
地元メディアの「スワイダ24」は医療関係者からの情報を引用し、「スワイダ市東部の地区での衝突により7人が死亡(うち1人は子供)し、32人が負傷した」と報じた。
スワイダでドルーズ派を巻き込む暴力が発生したのは数カ月ぶり。
ドルーズ派はイスラム教シーア派の分派のひとつ。世界の約100万人のドルーズ派の半数以上がシリアに住んでいる。
他のドルーズ派のほとんどは1967年の第三次中東戦争でイスラエルがシリアから奪取し、1981年に併合したゴラン高原を含むイスラエルに住んでいる。
シリアでは4月と5月にドルーズ派を巻き込む衝突やテロが相次ぎ、数十人が死亡した。
現地メディアによると、最新の衝突を受け、首都ダマスカスとスワイダを結ぶ高速道路が閉鎖されたという。
AFP通信は暫定政府高官の話しとして、「現地の緊張が緩和されるまで軍部隊によるパトロールを継続する」と報じた。
暫定政府は少数民族、特に北東部のクルド人や南部のドルーズ派との政治的和解を達成するのに苦労している。