紅海の貨物船沈没、捜索打ち切り、4人死亡、11人行方不明

エタニティCは7日午後、フーシ派の高速艇から発射された海上ドローンやロケット弾による攻撃を受けた。
イエメン沖、フーシ派のミサイル攻撃を受け炎上するタンカー(Indian Navy/AP通信)

イギリスの民間警備会社Ambreyは13日、イエメン沖で親イラン武装組織フーシ派の攻撃を受け沈没したリベリア船籍の貨物船「エタニティC」の乗組員の捜索を終了したと発表した。

別の民間警備会社も捜索を打ち切ったとしている。

エタニティCは7日午後、フーシ派の高速艇から発射された海上ドローンやロケット弾による攻撃を受けた。

紅海で海洋安全保障活動を展開するEUの海軍部隊アスピデスは乗組員少なくとも4人が死亡し、11人が行方不明になっていると報告。2つの民間警備会社が行方不明者を捜索していた。

Ambreyは声明で、「貨物船の所有者が捜索打ち切りを決断した」と述べた。

エタニティCには船員22人と警備員3人が乗船。10人が救助され、うち8人はフィリピン国籍の船員、2人は警備員(ギリシャ人とインド人)であった。

ロイター通信は関係者の話しとして、「フーシ派の攻撃により、行方不明の15人のうち5人が死亡したとみられる」と伝えている。

アスピデスは紅海を航行する全ての船舶に警戒を強化するよう注意喚起している。

フーシ派は一部の船員を拘束していると主張。イエメンの在米国大使館(サウジが運営)はフーシ派が船員を拉致したと報告しているが、真偽は不明だ。

フーシ派は6日にもリベリア船籍でギリシャの会社が所有するばら積み船「マジック・シーズ号」を攻撃、撃沈した。

マジック・シーズ号の乗組員は全員救助されている。

フーシ派は23年10月にガザ紛争が始まって以来、イスラエル領内だけでなく、紅海やアデン湾の船舶を数百回攻撃してきた。

この間、フーシ派は4隻の船舶を沈没させ、1隻をシージャックし、少なくとも8人の船員を殺害した。この攻撃は世界の海運を混乱させ、多くの企業がアフリカ南部喜望峰を周回する、より長く、より費用がかかる航路への変更を余儀なくされた。

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