◎両国の決定はインフレを後押しし、ガソリン価格を押し上げる可能性が高い。
2021年10月20日/フランス、パリ郊外のガソリンスタンド(Getty Images/AFP通信)

サウジアラビアとロシアが5日、自主的な原油減産を年末まで延長することで合意した。

両政府の発表により、北海ブレント原油先物価格は5日午後の取引で1バレル90ドルを超え、昨年11月以来の高値となった。

両国の決定はインフレを後押しし、ガソリン価格を押し上げる可能性が高い。

サウジは昨年、米国のバイデン(Joe Biden)大統領から、ロシアがウクライナに戦争を仕掛けている中、ロシアと強調して減産を行うことは悪い結果を招くと警告されている。

国営サウジ通信は政府当局者の話しを引用し、「今回の自主的な追加減産(日量100万バレル)は石油市場の安定と均衡を支える目的でOPECプラス諸国が行ってきた予防的な努力を強化するものだ」と伝えている。

ロシア国営タス通信は政府高官の話しとして、「ロシアは日量30万バレルの減産を継続する」と伝えた。

ブレント先物はこの発表後、1バレル90ドル超まで値上がりした。

ブレント先物は昨年10月以来、1バレル75ドル~85ドルの間で推移していた。米国の指標であるウエスト・テキサス・インターミディエイト(WTI)は1バレル87ドル超で取引されている。

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