◎サウジとエジプトは今年3月に融資協定を結んだ。
サウジアラビア、首都リヤドの夜景(Getty Images)

サウジアラビアは29日、エジプトに対する融資50億ドルの条件の期間を延長することで合意したと発表した。

サウジとエジプトは今年3月に融資協定を結んだ。

国営テレビによると、政府はエジプトに求めている条件の期間を延長することで合意したという。条件の詳細は明らかにされていない。

エジプト経済はコロナウイルスの感染拡大とロシアによるウクライナ侵攻で大打撃を受けている。

エジプトは世界最大の小麦輸入国であり、そのほとんどをロシアとウクライナから輸入していた。政府の統計機関によると、10月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で16%増となった。

国際通貨基金とエジプト政府は先月、担当者レベルで融資に合意した。IMFは融資の条件として、主要政策金利の引き上げや柔軟な為替レートへの移行などの経済対策を求めている。

エジプトは2016年にIMFから120億ドルの融資を受け、シシ(Abdel Fattah el-Sissi)大統領が主導する野心的な改革プログラムの影響で物価が急騰した。

近年、この地域の同盟国であるサウジとUAE(アラブ首長国連邦は)はエジプトに数十億ドルを投資している。

エジプト政府の統計によると、人口約1億400万人のおそよ3分の1が貧困ライン以下での生活を余儀なくされているという。

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