拘束・逮捕の理由は不明

 サウジアラビア王室の3人が拘束・逮捕された。主導者は同国の事実上のリーダー「ムハンマド・ビン・サルマーン皇太子」と見られている。2016年、第7第国王サルマーン・ビン・アブドゥルアズィーズはサルマーンを皇太子に指名した

 拘束・逮捕されたのは、現国王の弟「アブドゥルアズィーズ王子」、「ムハンマド・ビン・ナーイフ元皇太子」、「ナワフ・ビン・ナーイフ王子」の3名。サルマーン皇太子が、自分の地位・権力を確固たるものにすべく動いたものと思われる。

 サウジアラビアの王室事情は秘密に包まれており、詳細が公にされることはない。2018年、サルマーン皇太子はイスタンブールのサウジ大使館で同国のジャーナリストが拘束、殺害された事件への関連を疑われ、世界中で物議をかもした。また、同国が支援するイエメンでの紛争、女性の権利活動家への厳しい扱いについても非難されている。

 いずれにしても、3人の逮捕理由が公にされることはまずあり得ない。現在、サウジアラビアはコロナウイルスの感染・拡散防止対策を進めている。すなわち、国と国民がひとつになってウイルスと戦っているのだ。国民は今回の逮捕劇を冷ややかな目で見ていることだろう。

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