ロシア、アフガンのタリバン暫定政権を承認、世界初
タリバンは21年8月の政変で共和国政府を打倒。それ以来、タリバンをアフガンの正当な政府と認めた国はなかった。
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ロシア政府が3日、アフガニスタンのタリバン暫定政権を世界で初めて正式に承認した。
タリバンは21年8月の政変で共和国政府を打倒。それ以来、タリバンをアフガンの正当な政府と認めた国はなかった。
ロシア外務省は3日、アフガン新大使の信任状を受理したと発表した。
同省は声明の中で、「アフガニスタンの政府を公式に承認することで、生産的な二国間協力が促進される」と述べた。
タリバン暫定政権のムタキ(Amir Khan Muttaqi)外相は3日、ロシア政府を称賛し、これを歴史的な一歩と評した。
またムタキ氏は「他国にとっても良い例になる」と述べ、承認する国が増えることに期待を示した。
タリバンは米軍およびNATO軍の撤退を受け、21年8月にアフガンを支配下に置いた。
それ以来、タリバンは厳格なイスラム法に基づく統治を進め、国際的な承認を求めてきた。
これまでタリバンを正式に承認した国はなかったが、タリバンは多くの国々とハイレベル協議を行い、中国やアラブ首長国連邦(UAE)などとの外交関係を一部確立した。
欧米諸国はタリバンが基本的人権、特に女性の人権を侵害しているとして、それを是正しない限り承認することはないとしている。
ロシアは2003年にタリバンをテロ組織に指定。今年4月に解除していた。
アフガンは22年以降、ロシアからガス、石油、小麦を輸入している。