イラン当局がノーベル平和賞受賞者を脅迫、命の危機に
イランモハンマディ氏は2023年にノーベル平和賞を受賞。イラン人女性としては2003年の人権活動家エバディ氏に次ぐ快挙であった。
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ノルウェーのノーベル賞委員会は11日、イランの治安当局がノーベル平和賞を受賞した女性人権活動家モハンマディ(Narges Mohammadi)氏の声明を脅かしていると警告した。
モハンマディ氏は2023年にノーベル平和賞を受賞。イラン人女性としては2003年の人権活動家エバディ(Shirin Ebadi)氏に次ぐ快挙であった。
ノーベル賞委員会は声明で、モハンマディ氏はイランの神権政治や女性の権利などに関する発言を継続していることから、弁護士を通じてだけでなく、他の間接的なルートでも脅迫を受けていると明らかにした。
また同委員会はイランとイスラエルによる12日間の戦争後、イスラエルのスパイが相次いで死刑に処されたことに言及。「イラン指導部は体制を脅かす個人、モハンマディ氏のような人物も標的にする可能性がある」と警告した。
モハンマディ氏を支援する人権団体も同様の声明を出し、イランの治安機関がモハンマディ氏の弁護士に「脅迫文」を送ったと明らかにした。
イラン政府はモハンマディ氏の最近の発言に反応していない。
モハンマディ氏はイランとイスラエルの戦争中、複数の海外メディアの取材に応じ、指導部を繰り返し批判した。
モハンマディ氏はイラン当局によって何度も恣意的に逮捕され、獄中生活を余儀なくされながらも活動を続けてきた。
モハンマディ氏は首都テヘランの北部にある悪名高いエビン刑務所に収容されていたが、当局は昨年10月、複数の疾患を患っている同氏の入院を許可した。