クルド労働者党(PKK)が武器引き渡しを発表、武装解除へ
オスマン帝国時代から続くトルコ人とクルド人の紛争は1984年に本格化し、数万人が死亡したと考えられている。その最前線にいるのがPKKである。
の戦闘員(Getty-Images/AFP通信).jpg)
イラク北部に拠点を置く「クルド労働者党(PKK)」が3日、戦闘員の武器渡しをまもなく開始すると発表した。
トルコ政府と40年に渡って対立してきたPKKは5月、新たな和平構想の一環として、解散および武装解除を宣言した。
PKKは5月5~7日までイラク北部の2カ所で党大会を開催。この大会で解散と武装解除が決まった。
PKKによると、武器の引き渡しと式典はイラク北部スレイマニヤで7月10~12日の間に開催される予定。武装解除に向けた最初の一歩となる。
PKKの報道官は声明で、「戦闘員が関係機関と関係者の監督下で武器を破棄する」と述べた。
また報道官は「式典に参加する戦闘員の数はまだ決まっていないが、20人から30人程度になる可能性がある」とした。
さらに「これ以上の武装解除に向けた措置を講じるためには、アブドラ・オカラン(Abdullah Ocalan)の解放が必要である」と述べた。
オカラン氏はPKKの創設メンバー。トルコの刑務所に収監されている。
オカラン氏は2月末、武装解除と組織の解散を求める声明を出した。それから2日後、PKK指導部は一方的に停戦を宣言した。
トルコ議会の右派は昨年10月、PKKが公式に解散を宣言し、武器を置くのであれば、オカラン氏の仮釈放が認められる可能性があると示唆していた。
PKK報道官は「政府は憲法・法律・政治の分野で必要な措置を講じ、闘争を放棄したPKKがトルコの民主政治に再統合されることを保証しなければならない」と強調した。
オスマン帝国時代から続くトルコ人とクルド人の紛争は1984年に本格化し、数万人が死亡したと考えられている。その最前線にいるのがPKKである。
トルコ、米国、EUなどがPKKをテロ組織に指定している。
トルコ政府とPKKの過去の和平努力は失敗に終わっている。
大統領府の報道官は6月30日、PKKが数日以内に武器の引き渡しを開始する可能性があると述べていた。