◎ラファの避難民数は推定140万人。数十万人がテントキャンプで戦闘が治まるのを待っている。
イスラエル南部の空軍基地、F35戦闘機(Tsafrir Abayov/AP通信)

イスラエルのガラント(Yoav Gallant)国防相は16日、パレスチナ・ガザ地区南部ラファへの地上侵攻を追求し、イスラム組織ハマスを撃滅するまで戦い続けると誓った。

イスラエルの後ろ盾である米国もラファに身を寄せている100万人以上の安全を確立せずに侵攻すれば、壊滅的な人道危機を引き起こすと懸念を示している。

国連によると、ラファの避難民数は推定140万人。数十万人がテントキャンプで戦闘が治まるのを待っている。

ガラント氏は記者団に対し、「イスラエル軍はハマスに大きな損害を与えており、ラファにある大きな拠点が次の標的である」と強調した。

またガラント氏はラファにあるとされるハマス拠点への攻撃計画を準備しており、「まず民間人を避難させる」と述べたが、攻撃が始まる日時とその規模は明らかにしなかった。

国連はエジプトと国境を接するラファが攻撃対象になれば、そこに身を寄せる140万人が行き場を失い、子供や高齢者など、弱い立場の人々が危機的状況に置かれると警告。地上戦が激化すれば、「恐ろしい数の民間人が犠牲になる」と懸念を表明した。

ハマスはイスラエル軍がラファに本格侵攻すれば、エジプトやカタールなどが仲介する人質交渉も「吹き飛ぶ」と警告している。

イスラエル軍は現在、ラファを含むガザ南部をピンポイント空爆し、実施前に市民に避難を呼び掛けている。

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