◎イスラエル政府はこの事態を受け、ケレム・シャローム検問所を封鎖。ハマスへの報復を誓った。
2024年5月5日/イスラエルとパレスチナ・ガザ地区の境界にあるケレム・シャローム検問所近く(ロイター通信)

イスラエルとパレスチナ・ガザ地区の境界にあるケレム・シャローム検問所近くにイスラム組織ハマスのロケット弾が着弾し、イスラエル兵3人が死亡、数人が負傷した。当局が5日、明らかにした。

イスラエル政府はこの事態を受け、ケレム・シャローム検問所を封鎖。ハマスへの報復を誓った。

この検問所はガザ地区に人道支援を運び込み数少ないルートのひとつである。

エジプトの調停者は停戦と人質解放を目指し、2日間にわたって交渉を行った。

ハマスは声明で、「最新の協議は5日に終了し、代表団は今後カイロからカタールに移動後、指導者らと協議する」と明らかにした。

米中央情報局(CIA)のバーンズ(Nicholas Burns)長官もカイロからドーハに移り、カタールの首長と会談する予定である。

仲介国は人質解放までの40日間の戦闘休止と、イスラエルの刑務所に収容されているパレスチナ人囚人の解放を提案したとされる。

ハマスは「現在の提案を肯定的に見ている」と述べたが、停戦が恒久的なものか、一時的なものかが最大の争点となっているようだ。

ハマスは恒久的な停戦およびイスラエル軍の完全撤退を求めているが、イスラエルのネタニヤフ政権は5日、これを改めて拒絶した。

ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は声明で、「イスラエルはこれを受け入れない。ハマスが地下壕から出てきて、再びガザを掌握し、軍事インフラを再構築し、南の山々を取り囲み、イスラエル国民を脅かすような状況を受け入れる用意はない」と強調した。「これは敗北を意味するものであり、絶対に受け入れない...」

ガザの保健当局によると、パレスチナ側の死者は3万4600人超。負傷者は8万人近くに達した。

ネタニヤフ氏は連立を組む極右政党からガザ南部ラファに総攻撃を仕掛けるよう圧力を受けている。

米政府は「恐ろしい数の民間人」が犠牲になる可能性のある軍事作戦への支援に消極的で、まず、そこに身を寄せるパレスチナ人推定120万人の安全を確立するよう繰り返し求めている。

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