▽今回の会談ではクルド人武装勢力との間の新たな和平努力や、イラクへの水の供給などが焦点となる見通しだ。
とイラクのスダニ首相(AP通信).jpg)
イラクのスダニ(Mohammed al-Sudani)首相が8日、トルコの首都アンカラを訪問し、エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領と会談した。
トルコ大統領府によると、両首脳は複数の協定に署名する予定だという。
今回の会談ではクルド人武装勢力との間の新たな和平努力や、イラクへの水の供給などが焦点となる見通しだ。
両国の関係はトルコで40年にわたり反乱を続けてきた「クルド労働者党(PKK)」に対する作戦のため、トルコ軍がイラク北部に侵攻し、軍事拠点を設置したことで緊張していた。
イラクはしばしば、NATO加盟国であるトルコによる軍事侵攻を主権侵害と非難してきた。
しかし最近では、イラク北部におけるPKKへの対応を含め、安全保障面での協力を深めている。エルドアン氏は昨年、10年ぶりにバグダッドを訪問した。
イラクの国家安全保障会議は昨年、PKKの活動を禁じる命令を出した。
オスマン帝国時代から続くトルコ人とクルド人の紛争は1984年に本格化し、数万人が死亡したと考えられている。その最前線にいるのがPKKである。
PKKの創設メンバーであるアブドラ・オカラン(Abdullah Ocalan)受刑者は2月末、武装解除と組織の解散を求める声明を出した。それから2日後、PKK指導部は一方的に停戦を宣言した。
AP通信はトルコ当局者の話しとして、「PKKはイラク北部で会議を開き、近いうちに解散を発表する予定である」と伝えている。