◎イランの最高意思決定機関は国会ではなく最高指導者ハメネイ師である。
2024年3月1日/イラン、首都テヘランの投票場(AP通信)

イランで1日、議会選が行われた。投票率は過去最低を更新する可能性が高い。

イランの最高意思決定機関は国会ではなく最高指導者ハメネイ(Ali Khamenei)師であり、多くの有権者が変化を望めない選挙にウンザリし、ボイコットしたようだ。

国営イラン通信(IRNA)は首都テヘランの混雑しているように見える投票所の様子を報じたが、欧米のメディアは多くの投票所がガラガラと伝えている。

ハメネイ師を含む政府関係者は有権者に対し、「投票はイランの敵に立ち向かう意思を示すものだ」と呼びかけた。

しかし、ノーベル平和賞を受賞した服役中のモハンマディ(Narges Mohammadi)氏を含む多くの著名人や人権活動家が選挙を「茶番」「偽物」と呼び、ボイコットを呼びかけた。

選挙管理当局は改革派とみられる政治家の立候補を禁じている。

290の議席を争う選挙にはハメネイ師に忠誠を誓う約1万5000人が立候補。そのうち改革派と見なされる候補はわずか116人である。

国営の選挙監視機関であるISPAは世論調査と出口調査に基づき、全国の投票率を38.5%と予測した。

これは前回2019年の議会選で記録した42%を下回るものであり、過去最低を更新する可能性がある。

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