▽イラン政府は国内で身動きが取れなくなっているレバノン国民に対し、イスラエル政府の脅迫が解消されるまでイランにとどまるよう求めた。
![](https://kagonma-info.com/wp-content/uploads/2025/02/レバノン、首都ベイルート南部の国際空港(ロイター通信).jpg)
イラン政府は14日、イスラエルがイラン航空機のレバノン首都への着陸を妨害したと非難した。
外務省の報道官は声明で、「イスラエルはテヘランからベルルートに向かっていた旅客機を威嚇した」と主張。「その便には多くのレバノン国民が乗っていた」と述べた。
また同省はイスラエルによる脅迫を国際法違反と非難。国際社会に対し、イスラエルに圧力をかけるよう促した。
イラン政府はその後、国内で身動きが取れなくなっているレバノン国民に対し、イスラエル政府の脅迫が解消されるまでイランにとどまるよう求めた。
また政府はレバノンがイラン航空機の着陸を公式に許可するまで、レバノン便の受け入れを禁じるとした。
駐レバノン・イラン大使は14日に放送された国営イラン通信(IRNA)のインタビューで、「イランの飛行機がベイルートへ向かうことを許可された場合にのみ、イランはレバノン機の着陸を許可する」と語った。
また大使は「諸悪の根源はイスラエルである」と強調したが、脅迫の詳細は明らかにしなかった。
この対立により、数十人のレバノン国民がイスラム教の巡礼に参加した後、イランで3日間足止めを食っている。
イスラエル軍の報道官は14日、イラン革命防衛隊(IRGC)で対外工作を担うコッズ部隊とレバノンのヒズボラが民間便を利用してレバノンに現金を密輸していると主張したが、その証拠は示さなかった。
イスラエルとヒズボラの停戦が24年11月末に発効して以来、レバノン南部から逃れた多くの住民が町や集落に戻ろうとしている。
双方は停戦発効から60日以内にレバノン南部から部隊を撤退させ、その後、レバノン正規軍と国連レバノン暫定軍(UNIFIL)が南部を管理することで合意していた。
しかし、イスラエルはレバノン側が合意を守っていないと主張。撤退を拒否している。米政府はこの事態を受け、停戦協定の延長を仲介。2月18日まで延長することが決まった。