◎ヒズボラはガス田の位置をレバノンのEEZ(排他的経済水域)内、イスラエルは公海と主張している。
2022年6月6日/レバノン近海、イスラエル海軍の船舶(Mohammed Zaatari/AP通信)

レバノンを統治するイスラム過激派組織ヒズボラは31日、係争中の地中海ガス田にイスラエルの船舶が侵入したとみられるドローン映像を公開した。

撮影日は明らかにされていない。

ヒズボラはガス田の位置をレバノンのEEZ(排他的経済水域)内、イスラエルは公海と主張している。

レバノン外相は29日、イスラエルにこの問題に関する提案を6月に行い、近く合意に達すると期待していると述べたが、詳細は明らかにしなかった。

イスラエル政府はヒズボラが公開したドローン映像に関する声明を発表していない。

このドローン映像はヒズボラとイランの支援を受けるメディアが公開した。それによると、イスラエル軍のものとみられる船舶は係争中のガス田周辺をパトロールしていたという。

イスラエル軍は今月初め、ガス田上空を飛行していたヒズボラの非武装ドローン3機を撃墜している。

レバノンのミカティ(Najib Mikati)首相は「係争中のガス田上空にドローンを飛ばすべきではない」とし、ヒズボラを批判した。

しかし、ヒズボラの指導者ナスララ(Hassan Nasrallah)師は先週、地元メディアのインタビューの中で、「我々はイスラエル軍の位置を速やかに特定し、迎撃できる」と述べ、緊張を煽った。

両国は地中海の東約860km地点の領有権を争っている。

レバノンは近代史上最悪と呼ばれる経済危機を乗り切るために天然ガスを採掘したいとしている。

イスラエルは宿敵イランと連携しているヒズボラと戦争状態にある。

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