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▽ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は23日午前の時点で5万3822人、負傷者は12万2382人となっている。
2025年5月4日/パレスチナ自治区、ガザ地区南部の配給所(Getty Images/AFP通信)

イスラエル軍は23日、パレスチナ・ガザ地区北部やガザ市などを空爆・砲撃し、過去24時間で50人以上が死亡または行方不明となり、数百人が負傷した。保健当局が明らかにした。

国連のグテレス(Antonio Guterres)事務総長はイスラエル政府がガザへの搬入を許可した食料は市民が必要としている1%に満たず、イスラエル軍が物資の配給を遅らせていると非難した。

カタールの衛星テレビ局アルジャジーラによると、ガザ地区内に入った多くのトラックが略奪に遭い、最も支援を必要としている子供や高齢者に食料がほとんど行き渡っていないという。

各地のパン屋や人道支援団体も小麦が届かないと嘆き、イスラエルに搬入量を増やすよう呼びかけている。

イスラエルは3月2日にガザ国境を封鎖。それ以来、物資の搬入は完全に滞っている。

この結果、地区内のパン屋は全て閉鎖。負傷者の治療に必要な医薬品の大半が枯渇する事態となっている。国連は未曽有の大飢饉が迫っているとして、イスラエルに封鎖を解除するよう何度も呼びかけてきた。

ガザの保健当局は今週初め、イスラエル軍が3月初めに国境を封鎖し、外部からの食料搬入を断って以来、少なくとも326人が餓死または栄養失調に基づく疾患で死亡したと明らかにした。

保健当局は23日、子供や高齢者など、新たに29人が餓死したと報告。「数千人がいつ飢え死にしてもおかしくない状況である」と警告した。

ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は23日午前の時点で5万3822人、負傷者は12万2382人となっている。

多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万~1万4000人と推定されている。

ニューヨークの国連本部では23日、武力紛争における民間人の保護に関する公開討論が行われた。

会議の焦点はガザに移り、国連パレスチナ大使はイスラエルのガザに対する「侵略」を終わらせるための行動を力強く呼びかけた。

イスラエルのネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は今月初めの閣議でガザ地区での軍事作戦を拡大する計画を承認。計画にはガザの征服および住民の強制移住が含まれている。

イスラエルはガザ全土を占領したうえで、市民をガザ南部に強制移住させ、民間警備会社とともに援助物資を配給・管理するとしている。

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