◎一部の西側諸国はUNRWAの職員12人が昨年10月7日のイスラエル領に対するハマスの先制攻撃に関与したと疑われる件が公になって以来、同機関に対する約4億5000万ドルの援助を差し止めている。
2024年3月5日/パレスチナ自治区、ガザ地区南部の通り(ロイター通信)

カナダ政府は8日、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)への資金援助を再開すると発表した。

同国はUNRWAへの援助を一時的に停止した16カ国のひとつである。

フッセン(Ahmed Hussen)国際開発相は記者団に対し、「UNRWAの疑惑に関する国連の中間報告を受け、再開を決めた」と語った。

またフッセン氏は「UNRWAの一部職員による疑惑を深刻に受け止めており、説明責任と改革を追求するため、国連と引き続き緊密に連携していく」と強調した。

カナダ政府は6日にこの決定を発表する予定だったが、8日に延期していた。理由は明らかにしていない。

ガザで活動するUNRWA職員は約1万3000人。パレスチナにおける最大の援助提供者は西側の援助差し止めで危機的状況に置かれている。

一部の西側諸国はUNRWAの職員12人が昨年10月7日のイスラエル領に対するハマスの先制攻撃に関与したと疑われる件が公になって以来、同機関に対する約4億5000万ドルの援助を差し止めている。

これはUNRWAの年間予算の50%に相当する。

ガザ紛争によるパレスチナ側の死者は3万1000人近くに達した。国連はガザの住民推定230万人の4分の1が飢餓に直面していると推定。すでに餓死者も報告されている。

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