◎タリバンは国際社会にアフガニスタン政府として公式に認め、財政支援を提供するよう求めている。
.jpg)
アフガニスタンのタリバンは7日、すべての女性に対し、「公共の場では頭からつま先まで隠す」よう命じた。
人権団体はブルカ強制に懸念を表明した。
この命令は世界で最も貧しい国のひとつであるアフガニスタンと西側諸国の交渉に影響を与えるだろう。
現地メディアによると、この命令により、女性は不要な外出を控え、公共の場では目以外を覆うブルカの着用を求められる。違反した場合、女性だけでなく家族も召喚され、罰を受けることになる。
ブルカ強制はタリバンが課した最も厳しい制限とされるが、昨年8月以降に施行した新しい規則は遵守されていないものも多い。
タリバンは先月、女性の一人旅を禁じたが、各地で反対運動が発生したため、黙認されるようになった。
国連アフガニスタン支援団は7日、タリバンに明確な説明を求めると声明を発表し、深刻な懸念を表明した。
2001年に崩壊した旧タリバン政権もブルカ着用を義務付け、違反した女性をムチ打ちに処したり、その場で処刑することすらあった。
悪名高い勧善懲悪省の報道官は声明で、「私たちは姉妹たちに尊厳と安全性を持って生きてほしいと思っています」と述べている。
タリバンは今年、強硬派をなだめるために女子生徒を中等教育から排除し、西側諸国との約束を破った。
国際社会との協調を訴える穏健派と強硬派の溝は深まるばかりで、一部のメディアは「タリバン指導部は崩壊寸前」と報じている。
国連によると、アフガニスタンの人道危機はウクライナ侵攻による燃料・食料価格の高騰で壊滅的なレベルに達し、子供を含む数千万人が人道支援を必要としている。
西側諸国が女性の権利を尊重しないタリバンに支援を提供する可能性は低い。一部の国は国連を通じて国民に支援を提供している。
勧善懲悪省の報道官は「ヒジャブ(頭と首を覆うスカーフ)は尊厳あるアフガニスタンの女性に必要であり、最も良いヒジャブはブルカで、これは我々の伝統の一部です」と述べている。「すべての女性は目以外、隠さなければなりません。イスラムの原則とイスラムのイデオロギーは、私たちにとって何よりも大切なのです」
人権NGOヒューマン・ライツ・ウォッチのアフガニスタン上級研究員であるバー(Heather Barr)氏は、タリバンに圧力をかけるよう国際社会に促した。「タリバンの女性の権利に対する攻撃に真剣かつ戦略的な対応を取る時期はとうに過ぎています。圧力をかけなさい」
米国家安全保障会議(NSC)は7日、ブルカ強制を非難し、直ちに撤回するよう求めた。
タリバンは国際社会にアフガニスタン政府として公式に認め、財政支援を提供するよう求めている。
アフガニスタンで長年女性を支援してきたイタリアのNGOパンゲアの担当者はAP通信の取材に対し、「タリバンに占領されるまで比較的自由に暮らしてきた女性たちは新しいルールを受け入れないだろう」と語った。「アフガニスタンの女性たちはこの20年間で人権を理解しましたが、わずか数カ月の出来事でそれを失いました」
.jpg)