◎パキスタン政府は現在、ビザを持たない不法移民を逮捕・国外追放する取り組みを進めている。
2022年6月26日/アフガニスタン、パクティカ州郊外の集落(Ebrahim Nooroozi/AP通信)

パキスタンからアフガニスタンに帰国したアフガン人が40万人を超えた。タリバン暫定政権が20日、明らかにした。

パキスタン政府は現在、ビザを持たない不法移民を逮捕・国外追放する取り組みを進めている。

同政府は先月、全ての不法移民に対し、11月1日までに国外に退去するよう命じ、それ以降に残っている移民は拘束・強制送還すると警告していた。

タリバンのムジャヒド(Zabihullah Mujahid)報道官は声明で、「パキスタンから帰国したアフガン人が40万人を超え、その大半がトルカム国境検問所を通過した」と明らかにした。

パキスタン政府が取り締まりを開始した時点で、推定170万人のアフガン人がパキスタンで生活していた。

パキスタン当局によると、アフガン人少なくとも140万人が適切な書類・ビザを持たない不法移民に分類されるという。

1979~89年の旧ソ連によるアフガン侵攻の際、数百万人のアフガン人がパキスタンに逃れた。2021年8月の政変後にパキスタンに逃れたアフガン人は10万人と推定されている。

パキスタン当局は今月、南東部チャマンで生活する数十万人が両国を行き来する際、ビザを必要とする措置を導入した。これまでは許可証で往来が可能だった。

AP通信によると、パキスタン当局は20日、チャマンの国境検問所を一時封鎖し、アフガン人の往来を阻止したという。

チャマンの住民はこの措置に激怒し抗議デモを続けている。デモ隊はビジネス目的やアフガン国境の町に住む親族に会うために交付された許可証を継続するよう求めている。

スポンサーリンク