◎国連は今週、ガザ市民230万人のうち4分の1が飢餓状態にあると警告した。
パレスチナ自治区、ガザ地区、イスラエル軍の空爆で負傷した親子(Getty Images/AFP通信)

パレスチナ・ガザ地区の保健当局は29日、イスラエル軍による過去24時間の攻撃で100人以上が死亡したと発表した。

これにより、パレスチナ側の死者は3万人を超えた。

一方、ガザ市の現地メディアはイスラエル軍が食料の配給を待つ市民に向けて発砲し、大勢が死傷したと報じた。

AP通信はイスラエル政府当局者の話しとして、「群衆が威圧的な態度で近づいてきたため、身の危険を感じた兵士が発砲したと報告を受けている」と報じた。

その後、イスラエル軍は声明で「数十人が踏みつけられたり、トラックにひかれたりして死傷した」と述べたが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。

バイデン(Joe Biden)米大統領は29日、この事件について記者団に問われると、「ガザ市で何が起きたのか調べている」と述べた。

また「配給を待つ人々への攻撃が停戦に向けた取り組みを複雑にする可能性はあるか」という質問に対しては、「そうなるだろう」と答えた。

多くのパレスチナ人がガザ北部から南部に逃れた。エジプト国境のラファを含む南部では150万人近くが避難生活を送っている。

ガザ市にとどまる市民は数十万人と推定されている。国連によると、食料を積んだ複数のトラックが28日にガザ市に到着したという。

援助団体は「イスラエル軍による空爆や攻撃が続いていること、ハマスによる反撃が続いていること、治安が崩壊したことで人道支援を届けることが極めて難しくなっている」と報告している。

国連は今週、ガザ市民230万人のうち4分の1が飢餓状態にあると警告した。

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