ブロードウェイを代表する劇作家がコロナウイルスにより死去

 アメリカ、ブロードウェイを代表する劇作家/台本作家/脚本家の「テレンス・マクナリー氏」がコロナウイルスの合併症で死亡した。81歳だった。

 トニー賞を4回受賞したマクナリー氏。重度の肺がんを患ったものの、無事生還し、近年は慢性閉そく性肺疾患に苦しめられていた。彼が60年に及ぶキャリアの中で生み出した戯曲は30を超える。

 マクナリー氏はフロリダ州セントピーターズバーグ生まれ。幼少期はテキサス州で過ごし、ニューヨークの名門コロンビア大学に進学した。

 ブロードウェイでキャリアをスタートさせたマクナリー氏は、昨年、オードラ・マクドナルド主演で公開された「恋のためらい フランキー&ジョニー」のリバイバル公演を大成功させた。劇作家としての才能は年と共に洗練され、2020年もさらなる活躍が期待されていた。

 マクナリー氏は24日にフロリダ州サラソタの病院で亡くなった。夫のトム・カーダヒー氏は、「彼は私を残し旅立った」とアメリカのメディアに話した。

 二人は2003年にバーモント州でシビル・パートナーシップ関係(シビル・ユニオン)を結び、2010年にワシントンD.C.で結婚した。

 2019年、マクナリー氏はトニー賞の生涯功労賞を受賞した。彼は呼吸管を装着した状態で式典に参加、「劇場は人々の人生を変え、私たち全員に生きる意味を教えてくれる。世界には真実と美しさと優しさが何であるかを思い起こさせてくれる場所/アーティストが必要だ」と述べた。

マクナリー氏のトニー賞受賞歴は以下の通り。
1993年:蜘蛛女のキス(原題:Kiss of the Spider Woman)
1995年:愛!勇気!思いやり!(原題:Love! Valour! Compassion!)
1996年:マスタークラス(原題:Master Class)
1998年:ラグタイム(原題:Ragtime)
2019年:Special Tony Award for Lifetime Achievement in the Theatre(特別功労賞

 ブロードウェイとニューヨークの劇場は、コロナウイルス感染拡大防止措置により1週間以上閉鎖されている。

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