◎イェさんはSNSに投稿した反ユダヤ発言と、パリのファッションウィークで「ホワイト・ライブズ・マター(White Lives Matter、白人の命が大切)」Tシャツを着用したことで批判を浴びている。
米カリフォルニア州ロサンゼルス、ラッパーのカニエ・ウェストさん(Getty Images)

米カリフォルニア州に本社を置く靴会社のスケッチャーズは26日、ラッパーのカニエ・ウェスト(本名イェ)さんが同社の本社オフィスを電撃訪問し、警備員に追い返されたと発表した。

スケッチャーズは世界第3位の売上高を誇る靴ブランドである。

同社によると、イェさんはロサンゼルスの本社オフィスで「無許可の撮影」を行ったという。

同社は声明で、「幹部2人と警備員は弊社のオフィスで無許可撮影を決行したイェを追い出した」と述べている。

イェさんが何を撮影したかは明らかにされていないが、一部メディアは関係筋の話を引用し、「スケッチャーズは機密情報が漏洩した場合、法的措置に打って出る可能性がある」と報じている。

スケッチャーズは声明の中でイェさんの問題発言に触れ、「弊社はイェと仕事をするつもりはなく、反ユダヤ発言やその他のヘイトスピーチも容認しない」と強調した。

イェさんはSNSに投稿した反ユダヤ発言と、パリのファッションウィークで「ホワイト・ライブズ・マター(White Lives Matter、白人の命が大切)」Tシャツを着用したことで批判を浴びている。

衣料品大手アディダスも25日、イェさんの一連の発言と言動を厳しく非難し、契約を解消した。

イェさんは反ユダヤ発言を擁護し、「メーカーは俺との関係を断ち切れないだろう」と主張していたが、厳しい現実に直面している。

アディダス社との契約解消はイェさんの資産を激減させたとみられる。フォーブス誌はアディダス社との契約を失ったことで、イェさんの純資産が15億ドルから4億ドルに減少したと見積もっている。

衣料品ブランドのGAPもイェさんのブランドYeezy GAPの商品を店舗から撤去し、このブランドのホームページ(YeezyGap.com)を閉鎖した。

大手アパレルのフット・ロッカーはイェさんがデザインしたYeezyスニーカーを棚から撤去している。

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