ロイター通信/ナイジェリア警察部隊、「SARS(特別反強部隊)」の残虐行為に抗議する人々

リアーナ、カニエ・ウェスト、ニッキー・ミナージュは、ナイジェリアで発生したSARSの残虐行為に対する抗議活動を支援すると表明した有名人のひとりであり、多くの共感を呼んだ。

しかし、アメリカを代表する人気歌手、ビヨンセが支援を表明した後、一部の抗議者とツイッタラーは激怒し、彼女に殴りかかった。

抗議者たちは、20日夜に特別反強部隊(SpecialAnti-RobberySquad:通称SARS)と呼ばれる警察官がラゴスで国家を歌っていた者たちに近づき銃撃したと怒りを爆発させた。なお、当局は映像や目撃証言が多数寄せられているにも関わらず、これをフェイクニュースと主張し、関与を否定している。

ラゴスのババジデサンウォオル知事は「不幸な銃撃事件」で25人が死傷したと発表した。

一方、ムハンマド・ブハリ大統領は21日の声明の中で、「いくつかの州で夜間外出禁止令が出ている。落ち着いて行動してほしい」と訴えたが、銃撃事件については言及しなかった。

なぜビヨンセだけ殴打されるのか?

当局の対応は世界に拡散し、炎上した。

南アフリカのコメディアン、トレバー・ノアは次のように述べている。

トレバー・ノア:
「ナイジェリアの警察はアメリカの警察と同じ。残虐行為で対応する」

他の有名人たちも次々に支持を表明。リアーナは血に染まったナイジェリアの国旗をツイートした。

ニッキー・ミナージュは「あなたの声が聞こえる」と抗議者たちに連帯の意を表した。

ビヨンセも続いた。彼女は慈善団体「BeyGood」を通じ、声明を発表した。

ビヨンセ:
「ナイジェリアで無意味な残虐行為が行われているのを見て心が痛む」

私たちは協力して緊急医療、食糧、避難所を提供しています。私たちはナイジェリアの姉妹と兄弟たちを支持します

この声明はうまくいかなかった。

デジタル起業家のパピ・ジェイは「お腹が空いていると言ったのは誰ですか?」と反応した。

スキンケアベンダーのマーシー・エヒメアは、「この女性に私たちが空腹ではないと言うことができますか???????私たちは私たちの存在のために戦う支援を必要としている」とツイートした。

今、抗議者たちに必要なものは「国連や関係各国からの調査支援」などである。食料ではない。しかし、メッセージに悪意は感じられない。私たちは様々な支援を行っている、と伝えたかっただけだろう。

一部のツイッタラーおよび抗議者はビヨンセに「貧しい」「食料を必要としている」と思われたことに腹を立てた。

また、抗議活動は数週間前から始まっており、他の有名人たちははるか昔に支援を表明していたため、「ビヨンセの第二波」と嘲笑するものまで現れた。

ビヨンセのツイートは約1,500万人のフォロワーに届く。そして一部のフォロワーたちも、今回のツイートに不満を示した。

ビヨンセはチャリティーアカウントで抗議者をサポートしただけだ

SARSや軍の残虐行為に対する告発は数年前から各地で頻発し、10月初めに大きな抗議を引き起こした。

ナイジェリア司法の調査によると、2015年に北部の都市ザリアで軍の進軍を阻んだシーア派イスラム教徒300人以上が虐殺されたという。

#EndSarsの抗議はナイジェリアから世界に広がり、ビヨンセを巻き込んだ。

ムハンマド・ブハリ大統領は抗議者の要求に屈し、SARSを解散させ、部隊に対する告発の調査を命じた。しかし、当局はこれを拒否している

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