◎竹はその生命力の強さから日本では厄介者扱いされてきた。
2022年/ウガンダで活動している「ディバイン・バンブー(Divine Bamboo)」の職員(Raziah Athman/Africanews)

ウガンダの首都カンパラの郊外で炎天下の中、汗だくになって地面を掘り返す若者たちがいる。

若者たちは「ディバイン・バンブー(Divine Bamboo)」の創設者兼CEOであるディバイン氏と共に活動している。

ディバイン氏はマケレレ大学の社会福祉と社会行政で学位を取得し、カンパラの女性起業家のひとりになった。

ディバイン氏はアフリカニュースの取材に対し、「自然への情熱と、気候変動や森林破壊との戦いに役立つことをしたいと考えています」と語った。

ディバイン・バンブー社は竹から特殊な竹炭(ちくたん)を作る方法を確立し、その材料を手に入れるために何万本もの竹を植えている。

ウガンダ政府の統計によると、人口の約90%が毎日の調理をガスではなく炭や薪で行っており、樹木は最も大切な資源のひとつだという。

ディバイン・バンブー社は地球温暖化の要因のひとつである森林伐採を防ぐために竹を植え、生活に欠かせない炭を作ろうとしている。

ディバイン氏は「木を切るなと言うだけでは意味がない」と述べた。「竹はあっという間に成長し、数カ月後には炭に使える太さになります...」

竹の成長速度は他の樹木とは比べ物にならないほど早く、50年もすれば立派な竹林に成長する。政府の統計によると、ウガンダの最大の課題は、調理用の燃料を安く入手できないことだという。

薪は伐採コストの割に火力が弱い(長続きしない)ため、多くの家庭が炭を使っている。その炭の大半は輸入品である。

ディバイン・バンブー社はより多くの農家がサプライチェーンに参加することで、竹100%の炭を生産できるようにしたいと考えている。

竹炭の生産プロセスは竹を切ることから始まる。

伐採した竹はしっかり乾燥させ、細かく切ってから「炭化機」という専用の機械に入れる。

ディバイン氏によると、この機会は「無酸素状態」で竹を燃やすという。こうすることで竹が灰にならず、竹炭ができるとのこと。

竹炭は細かく砕き、食品加工機として利用されているエクストルーダーの中でバインダーと呼ばれる液体と混ぜ合わせる。

ディバイン氏によると、完成した竹炭は普通の炭より重く、粉っぽく、燃焼時間が長いという。

ディバイン・バンブー社はウガンダで最大級の竹の苗床を運営しており、毎年約20万本の苗木を生産している。竹は世界で最も早く成長する植物のひとつで、専門家によると、竹林は同等の広さの広葉樹林に比べて二酸化炭素を30%以上多く吸収するという。

ディバイン・バンブー社は最近、竹の復元とマーケティングを確立する資金として、オランダ気候開発基金から25,000ユーロ(約340万円)の助成を受けた。

竹はその生命力の強さから日本では厄介者扱いされてきたが、緑の少ない国では環境保全、二酸化炭素の削減、そして竹炭として大活躍すると期待されている。

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