◎政府報道官は数千人がどこかに避難し、数百人が死亡したと説明しているが、被害の全容は不明である。
南スーダン、上ナイル州の集落(Getty-Images)

東アフリカ、南スーダン政府は9日、洪水被災地を国家災害地域と宣言し、国際社会に支援を呼びかけた。

現地メディアや人道機関によると、同国最大の石油産出州である上ナイル州とその周辺ではここ数日大雨が続き、多くの集落が浸水したという。

政府報道官は数千人がどこかに避難し、数百人が死亡したと説明しているが、被害の全容は不明である。

キール(Salva Kiir)大統領は今週初め、国連を含む人道機関や団体に援助を訴えた。

南スーダンはこの3年、異常な大雨と洪水に見舞われ、昨年だけで80万人以上が被災。その多くが国連の難民キャンプで生活している。

報道によると、5月に雨季が始まって以来、多くの地域で洪水が発生し、一部の保健所は閉鎖を余儀なくされ、食料・水・医薬品の入手が困難になっているという。

特に排水設備のない地方では水がなかなか引かず、衛生状態の悪化が懸念されている。報道によると、感染症だけでなく野生動物の攻撃で負傷する人も報告されている。

一方、同国の国連平和維持ミッションは今週、上ナイル州の難民キャンプ近くの集落で戦闘が発生し、民間人300人近くが死亡した可能性があると報告した。

同PKOによると、難民キャンプから火災が発生し、2週間前に設置したばかりの人道施設が破壊され、多くの市民がカヌーやボートで戦地から逃げ出そうとし、溺死したとみられる。

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