◎パキスタンは昨夏、未曽有の大洪水に見舞われ、1700人以上が死亡、約3300万人が影響を受け、800万人近くが避難を余儀なくされた。
パキスタン、東部ラホールの通り(K.M.-Chaudary/AP通信)

パキスタン国内における大雨災害の死亡者数がこの2週間で55人に達した。国家防災管理庁(NDMA)が6日に明らかにした。

それによると、東部の都市ラホールは前日、記録的豪雨に見舞われ、多くの道路が冠水した。

同市では5日以降、屋根の崩落や感電などにより少なくとも19人が死亡している。

気象台はラホールを含む東部の広い範囲で昨年の豪雨に匹敵する大雨が続く可能性があると警告している。

アフガンと国境を接する北西部カイバル・パクトゥンクワ州郊外では大規模な地滑りが発生し、子供少なくとも8人が死亡したと伝えられている。

AP通信は関係者の話しとして、「陸軍と救助隊は24時間体制で行方不明者を捜索しており、犠牲者の数はさらに増える可能性がある」と伝えている。

NDMAは東部パンジャブ州の主要河川2つが氾濫したと報告。ラホール以外の町や集落でも洪水や土砂崩れが発生する恐れがあると警告した。

パキスタンは昨夏、未曽有の大洪水に見舞われ、1700人以上が死亡、約3300万人が影響を受け、800万人近くが避難を余儀なくされた。

多くの自治体が今も復興作業に追われており、数十万人が国連機関などの人道支援に頼って何とか生活している。

昨夏の大洪水の被害総額は300億ドル以上と推定されており、資金難のシャリフ政権は国際通貨基金(IMF)や世界銀行などの国際機関に融資を強化するよう求めている。

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