◎救助隊は24時間体制で行方不明者を捜索している。
2022年5月30日/ブラジル、ペルナンブコ州レシフェの住宅地(Clauber Cleber Caetano/Brazil's Presidential Press Office/AP通信)

ブラジル政府は30日、北東部ペルナンブコ州で発生した洪水と土砂崩れについて、これまでに91人の死亡を確認し、26人が行方不明と報告した。

現地メディアによると、救助隊は24時間体制で行方不明者を捜索しているという。

洪水と土砂崩れは複数の地域で28日に報告された。州政府によると、複数の地点で河川が氾濫し、少なくとも5000人が避難を余儀なくされたという。

ボルソナロ(Jair Bolsonaro)大統領は30日、同州の州都レシフェや周辺地域をヘリで視察した。

ボルソナロ氏は視察後の記者会見で、「ヘリの着陸地点が浸水していたため、着陸できなかった」と述べた。また、リオデジャネイロ、南部バイア州、ミナスジェライス州でも自然災害が続いていると指摘した。

ボルソナロ氏は犠牲者とその家族に哀悼の意を表し、支援を約束した。

大統領府の報道官によると、政府は非常事態を宣言した自治体に必要な予算を提供する方向で調整を進めているという。

政府の気候変動問題を議論する専門家委員会によると、レシフェは世界で最も脆弱な都市のひとつに分類されるという。

レシフェは3つの河川に囲まれた低地で、約400万人が生活している。

レシフェは今年3月、ドイツの政府系金融機関・復興金融公庫KFWと協定を結び、地方政府が主導する気候災害に対する保険を作るプログラムへの参加を表明した。

ペルナンブコ州政府は30日、山間部や土砂災害発生リスクの高い地域の住民に警戒態勢を維持するよう呼びかけた。

2022年5月30日/ブラジル、ペルナンブコ州の地滑り発生現場(Joao Carlos Mazella/AP通信)
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