◎気象台によると、今週も厳しい暑さが続く見込み。22日の最高気温は全国の8割で40度超え。3割が45度以上と予想されている。
2024年5月22日/メキシコ、首都メキシコシティ郊外、干上がった湖(Getty Images)

メキシコの干ばつ、熱波、水不足がさらにひどくなり、警察官が抗議デモに参加する事態となった。現地メディアが22日に報じた。

首都メキシコシティの一部地区では3カ月ほど前から断水に抗議するデモや集会が開かれている。

地元の警察官たちは22日、市中心部の6車線道路を占領し、「1週間以上トイレを流せない」と叫んだ。

この地域では先月、水道水がひどく濁り、下水のような臭いがするという苦情が殺到。それ以来、多くの住民が自治体に対応を急ぐよう求めている。

地元メディアによると、極度の高温で貯水池の水質が悪化したとみられる。

交通整理を行うはずの警察官たちはトイレが流せないことに憤慨し、市中心部にある独立記念塔近くで自ら道路を封鎖し、デモ隊をサポートした。

AP通信の取材に応じた女性警察官は「宿舎の環境は耐え難いレベルであり、床に寝かされ、トイレも流せず、シャワーも使えず、もう死んでしまいたい」と語った。

それによると、上司のオフィスに優先的に水が供給され、他の署員は屋外でトイレをしたり、自分で購入したミネラルウェーターで頭を洗っているという。

メキシコの警察はセクハラや不当な労働条件などが問題となっており、しばしばこのようなデモに発展する。

女性警察官はAPに、「上司は水を優先的に使えますが、私たちは許可されません。今日、メディアが取材に来ると知り、彼らは大急ぎで給水車を準備しました」と語った。

気象台によると、今週も厳しい暑さが続く見込み。22日の最高気温は全国の8割で40度超え。3割が45度以上と予想されている。

全国のダム・貯水池の4割が貯水率20%以下。もう4割が20~50%となっている。メキシコシティでは多くの貯水池が枯れ、山火事も発生している。

メキシコ最大のコンビニチェーンOXXOは20日、全国約2万店舗で飲料水の販売を1人あたりペットボトル2~3本に制限すると発表した。

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