◎世界保健機関(WHO)はこの大洪水による死者を4000人超と推定しているが、リビア赤新月社は1万1300人と報告。少なくとも9000人が行方不明になったとしている。
2023年9月11日/リビア、東部ベンガジ、洪水に見舞われた通り(Getty Images/AFP通信)

北アフリカ・リビアの裁判所28日、昨年9月に発生したダム決壊に関連する裁判で、12人の現職および元政府高官に実刑判決を言い渡した。

東部政府が支配するデルナ郊外の2つのダムは昨年9月、大雨により決壊し、濁流が市の広い範囲を飲み込んだ。

世界保健機関(WHO)はこの大洪水による死者を4000人超と推定しているが、リビア赤新月社は1万1300人と報告。少なくとも9000人が行方不明になったとしている。

東部政府は死傷者の数を公表していない。

首都トリポリの検察庁によると、デルナ刑事裁判所は28日、管理不行き届き、怠慢、治水対策を怠った罪などで12人の現職および元政府高官に対し、禁固9~27年の実刑判決を言い渡したという。

また裁判所は12人のうち3人が不正な利益を得たとして、全額を返還するよう命じた。

検察によると、裁判所は身元不明の4人に無罪を言い渡したという。

このダムは1970年代に建設されたもので、治水ダムとして機能していた。

検察によると、専門家はこのダムが何年も前から決壊する恐れがあると警告していたにもかかわらず、当局はメンテナンスを怠っていたという。

2011年のカダフィ(Muammar Gaddafi)大佐討伐後、国連の支援を受けることになった西部政府のドベイバ(Abdul Hamid Dbeibah)首相はこの事故を「東部政府の怠慢」と非難している。

リビアには西部と東部に2つの政府が存在する。政治的な行き詰まりと争いは分断を招き、混乱が収束する見通しは立っていない。

現地メディアによると、このダムの維持管理として、2012年と13年にそれぞれ200万ドルを超える予算が計上されていたものの、修繕や改修は一切行われなかったという。

ドベイバ政権と対立する東部政府のバシャガ(Fathy Bashagha)首相はシルトに拠点を置き、21年3月頃から権力闘争を続けている。

東部政府を支援する軍派閥トップの実力者で、元国軍将校のハフタル(Khalifa Haftar)司令官はこの事故を「独裁政権による負の遺産がもたらした人災」と呼んでいる。

DeepL.com(無料版)で翻訳しました。

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