◎イタリア北部は昨夏、記録的な雨不足による干ばつに見舞われていた。
2023年5月18日/イタリア、北部エミリアロマーニャ州カステルボロネーゼ郊外の集落(Getty Images/AFP通信)

イタリア当局は18日、北部エミリアロマーニャ州の広い範囲で発生した大雨による洪水や土砂崩れ災害について、新たに4人の死亡を確認し、1万5000人近くが避難を余儀なくされたと発表した。

これで亡くなった人は13人となった。

一部地域の36時間雨量は例年の6カ月分に達したと報告されている。

同州を含む北部地域では20以上の河川で堤防が決壊し、広い範囲が冠水した。

被害の全容は明らかになっておらず、自治体と中央政府による救助・捜索・調査活動が続いている。

国営イタリア放送協会(RAI)によると、同州ボローニャから北東115kmの間にあるほぼ全ての河川が18日に氾濫したという。

RAIは州政府関係者の話しとして、「被害総額は数十億ユーロに達する可能性がある」と伝えた。

北部地域の少なくとも280カ所で土砂崩れや地滑りが報告された。

同州ラベンナの市長はRAIのインタビューで、「100年に一度の大洪水と言っても過言ではなく、町の広い範囲が冠水してしまった」と語った。「この100年で最悪の洪水災害です...」

また市長は「数えきれないほどの民家と道路が被害を受け、複数箇所で橋が崩落したという報告を受けている」と述べた。

AP通信の取材に応じたボローニャの住民は、「町が泥と水に覆われてしまった」と語った。「恐ろしい48時間でした...」

この住民の住宅はボローニャ南部にあり、洪水に巻き込まれた。

消防と警察はヘリやボートで被災地を回り、助けを求めている人々を救助している。

イタリア北部は昨夏、記録的な雨不足による干ばつに見舞われていた。

スポンサーリンク