◎インドネシアは環太平洋プレートに沿って形成された火山大国であり、火山の噴火、地震、豪雨による地滑りや洪水などの自然災害に毎年見舞われている。
インドネシア国家防災庁(BNPB)は9日、リアウ諸島州ナトゥナ県で6日に発生した地滑りについて、これまでに21人の死亡を確認し、24時間体制で行方不明者の捜索活動を続けていると発表した。
土砂崩れはナトゥナ県の郊外で発生し、麓のセラサン村などを直撃した。
BNBPによると、麓の集落の民家少なくとも30軒が土砂に埋もれ、33人と連絡が取れないという。現場に派遣された救助隊、警察、陸軍は200人体制で行方不明者を捜索している。
BNBPの報道官は9日の記者会見で、「過去48時間の捜索活動で市民8人を救助し、このうち1人が死亡、3人が重体」と語った。
8人は現場から300kmほど離れたボルネオ島の医療機関にヘリで搬送され、このうち1人は搬送中に死亡した。
地元メディアによると、現場周辺では雨が続き、二次災害の恐れがあるとして何度も捜索活動の中断を余儀なくされたという。
さらに、現場周辺はもともとインターネットがつながりにくく、停電も発生しており、捜索活動に支障をきたしているとのこと。
BNBPの報道官は「人が近づけないエリアではドローンを使い、災害救助犬も動員している」と述べた。
テント、毛布、食料などの救援物資を積んだ陸軍のヘリ2機と海軍の船舶数隻は8日に現地入りした。政府は首都ジャカルタや近隣の島々から物資を輸送している。
BNBPによると、この地滑りで周辺集落の住民約1300人が避難を余儀なくされたという。
インドネシアは環太平洋プレートに沿って形成された火山大国であり、火山の噴火、地震、豪雨による地滑りや洪水などの自然災害に毎年見舞われている。
昨年11月にジャワ島西部で発生したM5.6の地震では地滑りなどによって330人以上が死亡した。