スペイン熱波、2カ月で1180人死亡、大半が高齢者

スペイン、イタリア、ギリシャ、ポルトガルなどでは5月中頃から気温が急上昇し、山火事が多発。各地で最高気温が40度を超え、50度近くに達した地域もあった。
2025年7月2日/スペイン、首都マドリードの公園(ロイター通信)

スペイン政府は14日、過去2ヶ月間の猛烈な熱波により国内で1180人が熱中症とみられる症状で死亡したと明らかにした。

環境省によると、その大多数が65歳以上の高齢者であった。

スペイン、イタリア、ギリシャ、ポルトガルなどでは5月中頃から気温が急上昇し、山火事が多発。各地で最高気温が40度を超え、50度近くに達した地域もあった。

スペイン環境省によると、熱波の影響を最も強く受けた地域はガリシア州、ラ・リオハ州、アストゥリアス地方、カンタブリア自治州。いずれも国の北部に位置する。

この4地域は夏場でも南部に比べると気温が低く、過ごしやすいことで知られている。

5月16日から7月13日までの期間に熱中症などにより死亡した人は1180人に達した。

環境省によると、24年の同じ期間の死者は114人であった。

保健省も声明を出し、7月1週目で死者数が急増したと報告。高温警報が出ている地域の市民に不要不急の外出を控え、水分と塩分補給を欠かさないよう促した。

昨年の熱関連の死者数は2191人。今年はこれを上回ると予想されている。

EUのデータによると、6月25日から7月2日までの間に欧州の12都市で熱中症とみられる症状で亡くなった人は2300人に達したという。

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