ギリシャ、熱波により世界遺産アクロポリスを閉鎖
ギリシャを含む南ヨーロッパは現在、記録的な熱波に見舞われ、多くの地域で気温が上昇。45度を超えた場所もある。
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ギリシャ当局は8日、熱中症のリスクが高まっているとして、アテネの世界遺産アクロポリスを数時間閉鎖した。
他の地域でも高温により、建設現場の作業時間を制限するなどの措置が取られている。
ミツォタキス(Kyriakos Mitsotakis)首相の報道官はSNSに声明を投稿。日中は外出を極力控えるよう促した。
地元メディアによると、アクロポリスは午後1時から5時まで閉鎖されたという。9日も同じ時間閉鎖される可能性がある。
ギリシャを含む南ヨーロッパは現在、記録的な熱波に見舞われ、多くの地域で気温が上昇。45度を超えた場所もある。
ギリシャの気象台はアテネ以外の地域、主に南部の島々と中部地方の一部で気温が40度を超えると予想。当局はこれを受け、屋外作業の時間を制限した。
この措置は7日に適用され、従わない事業者には1人あたり2000ユーロの罰金が科される。
当局は広い範囲で山火事のリスクが「劇的に」高まっていると警告。火の取り扱いに注意するよう促した。
南部クレタ島で山火事が延焼中、1000人以上が避難を余儀なくされている。
ギリシャの山火事シーズンは6月から9月末頃まで続く。出火原因は落雷、たき火、キャンプファイヤー、花火、下草やゴミの焼却処理など。極度の高温と乾燥で自然発火することもある。
EUのデータによると、ギリシャの山火事被害は近年、悪化の一途をたどっている。21年には1300平方キロメートルが焼失。23年の焼失面積は1745平方キロメートルに達した。
23年に北部で発生した山火事は欧州史上最大級となり、数週間燃え続け、20人が死亡した。
首都アテネ東部で2018年に発生した山火事では100人以上が死亡。その一部は炎から逃れるために海に飛び込み、溺死した。