▽ギリシャの山火事シーズンは6月から9月末頃まで続く。
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ギリシャ政府は22日、今夏の山火事シーズンに備えるため、消防の体制を強化し、ドローンを積極的に活用すると表明した。
同国ではこの日、全国の消防を対象とする一斉訓練が行われ、数千人の消防士がドローンによる監視や移動式指令センターの設置などを確認した。
首相府の報道官は声明で、「過去20年間で山火事の被害が増加の一途をたどっていることから、今年は数千人の消防団やボランティアに支えられた1万8000人の常駐および季節職員を動員することになる」と述べた。
また報道官は「今年も昨年同様、厳しい暑さと乾燥により、山火事が多発すると予想される」とした。
ギリシャの山火事シーズンは6月から9月末頃まで続く。出火原因は落雷、たき火、キャンプファイヤー、花火、下草やゴミの焼却処理など。極度の高温と乾燥で自然発火することもある。
EUのデータによると、ギリシャの山火事被害は近年、悪化の一途をたどっている。21年には1300平方キロメートルが焼失。23年の焼失面積は1745平方キロメートルに達した。
首都アテネ郊外の山間部では22日、多くの消防士が訓練に参加。ドローンによる監視やヘリを使った救助活動、飛行機による放水、山火事の延焼を防ぐための伐採手順などを確認した。
政府によると、消防隊員(消防団含む)の数は過去2年間で約20%増加。監視用ドローンの数も45機から82機に増やしたという。