◎全国で進行中の山火事は少なくとも500件。そのうち257件は制御不能に分類されている。
2023年6月28日/カナダ、山火事の煙で視界が悪くなったトロント(Ian Willms/AFP通信/Getty Images)

カナダの山火事による焼失面積が過去最悪を更新した。地元当局が1日に明らかにした。

それによると、1月1日以降の焼失面積は1950万エーカー(約7万9000㎢、北海道面積とほぼ同じ)を超え、1989年に記録した7万5596㎢を上回り、過去最悪を更新中だという。

全国で進行中の山火事は少なくとも500件。そのうち257件は制御不能に分類されている。

この圧倒的な環境破壊はカナダ史上類を見ないものである。ケベック州だけでも、これまでに1万4570㎢が焼失したと推定されている。同州の過去10年間の山火事による焼失面積の平均はわずか100㎢である。

最西部ブリティッシュコロンビア州でも大きな山火事が発生し、ヨーロッパ大陸に煙を送っている。

消防当局によると、ケベック州では期待していたような雨が降らず、鎮火の見通しは全く立っていないという。

政府は陸軍兵士をいくつかの州に派遣。アルバータ州では南アフリカのチームが。ケベック州ではフランスのチームが救援に当たっている。

米ホワイトハウスは今週、消防士と支援要員600人以上をカナダに派遣していると発表した。

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