◎2023年1月~12月の間に、東部バイア州やトカンチンス州などで7852平方キロメートル(東京都面積の3.6倍)もの森林が伐採された。
ブラジル、アマゾンの夕日(Getty Images)

ブラジルの国立宇宙研究所(INPE)は12日、同国の中央高原地帯にあるカンポ・セラードと呼ばれるサバンナで森林伐採が急増し、2023年の森林減少面積が22年比で45%近く増加したと明らかにした。

それによると、2023年1月~12月の間に、東部バイア州やトカンチンス州などで7852平方キロメートル(東京都面積の3.6倍)もの森林が伐採されたという。

世界自然保護基金(WWF)はカンポ・セラードで伐採が急増していることについて、「ブラジルの生物多様性の30%に当たる高原地帯で開発が進んでいることを遺憾に思う」と表明した。

カンポ・セラードは800種以上の鳥類と200種近くの哺乳類の生息地である。

ルラ(Luiz Inácio Lula da Silva)大統領は1年前の就任以来、ボルソナロ政権下で急拡大したアマゾンの開発を半減させた。

その結果にはばらつきがあるものの、ルラ政権はアマゾンとカンポ・セラードの資源を持続可能な形で利用したいと約束している。

ブラジルの非営利団体などによると、カンポ・セラードの開発はほとんど私有地で行われており、その多くが合法だという。

連邦政府は国有地であるアマゾンの開発を制限しており、その適用範囲を私有地に拡大するよう求める声が高まっている。

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